
#16.個性に合わせた関わり方で、気持ちにも余裕が生まれる_202503
キレイデザイン協会 広報委員長の小笠原かおりです。キレイデザイン協会で活躍中のマスターインストラクターから、3つの個性とそのエピソードをご紹介してもらいます。
個性に合わせた関わり方で、気持ちにも余裕が生まれる
キレイデザイン協会 マスターインストラクターの吉川博美です。どうぞよろしくお願いします。
私には、話があちこちに飛びやすい傾向があり、人と会話をする際や会議などでは、場の空気を察することが多いです。特に、自分の発言が相手にとってあまり良くなかったと感じた時にはすぐに勘づくので、相手にも「私の気持ちを察してほしい」「気づいてほしい」と思うことがあります。また、上司とは違うタイプなので、報告をする際に「話が分かりづらい」「何が言いたいの?」と言われることがよくあり、伝え方に未だに苦労しています。
自分が感じていることと、相手が感じていることの優先順位が違うため、仕事では意見がぶつかることもありました。しかし、タイプの違いを知ったことで、「相手はこう考えているのか」と受け入れやすくなり、イライラすることが減ったように思います。特に、これまでは「なぜこんな行動をするのか?」と疑問に思っていた相手に対して、今では「この人はこういうタイプだから、この考え方なんだな」と理解できるようになりました。
その結果、職場でも家庭でも衝突が減り、スムーズな関係を築けるようになったと感じています。
子どもと関わる仕事をしているので、それぞれのタイプに合わせた声かけも意識しています。周りの様子を見て慎重に動く子・1人だとなかなか進めない子には、「一緒にやってみよう」と伝えてみたり、1人で何でもできる子・目標があった方が頑張れる子には、ゴール設定をしたり、競争形式にしたりしてみます。落ち着きがない子・楽しいことが好きな子には、気分が上がるような環境を整え、直感的に動けるように心がけています。
こうした関わり方をすることで、子どもたちがより楽しみながら、無理なく活動できるようになっていると実感しています。
遊びの中でも、子どもたちのタイプの違いはよく見られます。
例えば、1人遊びが好きで、自分の世界観を作ることが得意な子。誰かと一緒に遊ぶことを好む子。一方で、おもしろいことを見つけると、すぐに次の遊びに移る子。
またある時、片付けや準備をしてほしい場面で「○○をしましょう」と伝えただけでは、のんびりしている子がなかなか動きませんでした。そこで、「よーいどん!」と声をかけたところ、目標が決まったことで動きやすくなる子、ゲーム感覚で楽しみながら動く子、「みんなと一緒にできる」と安心して取り組んでいる子と、それぞれのタイプが表れたのが印象的でした。
このように、ただ「片付けをしよう」と伝えるだけでなく、タイプに合わせた声かけをすることで、子どもたちがスムーズに行動できるようになったと思います。「子どもだからできない」のではなく、「個性が違うから動き方も違う」と知ることで、私自身の関わり方も変わりました。
その結果、気持ちの余裕も前より違ってきたと感じています。